見抜く聞き抜く

始めてに人からの電話で、その人がどんな人間なのか、今どのような状態なのかを正しく判断するのは、ほとんど無理なこと。それでも経験を重ねると、ある程度はイメージすることは可能になる。

だがその前に、相手のこと以前に、自分のことがある。自身に不安感や焦りがある。なので、どこか不吉を呼び込んでしまうような状態になっている。魔はそこに忍び込んでくる。

その手の人間には、なぜかそうしてしまう精神状態が共通してあるように思える。淋しさからなのだろうか、ときおり他人に絡みたくなってしまう。その獲物に狙われるのが一般にオープンな商売をしている我々のような存在。彼らや彼女らにしてみれば、とても安全な相手で、お客様として立ててくれて、いうことをハイハイと聞いてくれる。これに気付いて味をしめると、やがて習慣になる。

商売人とは、かように難儀なものだと知るには時間がかかる。他人を猜疑心で見る人間には商売はできない。少なくとも起業はできない。商売は他人との相互信頼によって可能になる。

結局は人間力を高め、見抜く、いや聞き抜くことができるようになるしかない。その前に自分の覚悟を据えなければならない。

 

旅先でf:id:smilecarry:20171102184152j:plain重い荷物をホテルまで